うつくしき郷土玩具 vol.3「猫だるま」

猫を飼いはじめてから、市場に溢れる猫モチーフのものが目に留まるようになりました。

それまでは、ほんとうに全く興味がなかったのに。

一度手を出したら最後、余計なものまでどんどん買ってしまいそうで自制をかけているのですが、唯一いくらでも買ってよいことにしているのが郷土玩具です。

こちらの招き猫も、以前紹介した起き上がり弘法師と同じく福岡市のお店・山響屋さんのポップアップイベントで入手したもの。

赤ら顔でまんまるおめめのぶち猫が、とぼけた表情のだるまを携えているかわいらしい人形です。

手に持ってみると軽くて張り子のようですが、ざらりとした手触りで何かちょっと違う。

聞けば「練り物」といっておがくずを固め形成する技法だそうで、埼玉県越谷市で作られている郷土玩具だそうです。

ひとつひとつ手作業で丁寧に絵付けをしているため、一体一体の表情がちょっとずつ違うのも愛らしく、どれにしようか迷うのもまた楽しい時間でした。

招き猫と達磨というふたつの縁起物がひとつになっている、最強のモチーフ。

眺めているだけで、ちょっと幸せな気分になります。

文・写真:toshimitsu kuramoto
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[動画]ゆかしいレシピ。洋梨とブルーチーズのロースト

ぽってりとした形がかわいい洋梨。

秋になると、ラ・フランスをはじめ様々な品種の洋梨が店頭に並びます。

そのまま食べてももちろん美味しいのですが、今回はワインのおつまみにもぴったりなローストに。

チーズを詰めて焼くだけの簡単レシピで、贅沢な一品が完成します。

材料 1人前

1.洋梨を切りましょう

洋梨をたて半分にカットして、芯と種をくるりと取り除きます。
今回は食感を残すために甘さ控えめの青い洋梨を使用しましたが、
デザート感覚で楽しむ場合は完熟の甘いものを使うと良いでしょう。

2.洋梨をトースターで焼きましょう

耐熱の皿(ない場合はアルミホイルでもOK)にカットした洋梨を載せ、
表面が焦げないようにオリーブオイルを塗ります。
果肉が柔らかくなるまで、トースターで加熱しましょう。
200℃(600W)で10分程度が目安ですが、お好みで調整してください。

3.ブルーチーズとくるみをのせましょう

加熱した洋梨をいったん取り出して、種をくりぬいた部分にブルーチーズを入れます。
さらに砕いたくるみをのせ、お好みでブラックペッパーをかけましょう。
皿も洋梨も熱くなっているので、やけどに気を付けてください。

4.さらに焼き色を付けて、仕上げましょう

トースターでさらに10分ほど加熱して、焼き色を付けたら完成です。
お皿に盛り付け、お好みではちみつをかけていただきましょう。
甘口のワインによく合います。

文・写真:いくみ
美大で建築を学び、リノベーションやインテリアデザイン事務所を経てフリーに。現在は、グラフィックやウェブなどのデザインをメインにお仕事をしています。 ペットは猫の「なめろう」とイモリの「ゆきち」。
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簡単な下ごしらえで「鮭の白子」を楽しむ

秋は、美味しい旬の食べ物がたくさん。9月頃から出回り始める秋鮭も、そのうちの一つです。

産卵期の鮭は旨味たっぷり。ホイル焼きやムニエル、ちゃんちゃん焼きなどな美味しい食べ方がたくさんありますが、じつはその秋鮭、身だけでなく白子もなかなか美味しいのです。

鱈の白子よりもあっさりしていますが、旨味が凝縮されていてお酒のおつまみにぴったりな味わい。

お手頃価格で購入できるので、スーパーなどで見かけたらぜひ買ってみてください。

臭みが出やすい食材なので、簡単な下処理をしてから調理をしましょう。

鮭の白子の下処理

材料

1.塩をふって臭みをとります

白子をざっと洗い、ボウルに入れて塩大さじ2をまぶし、10~15分ほどそのままにしておきます。

臭みの元となるぬめりが出てくるので、しっかりと水で洗い流します。

匂いが強いので、ビニール手袋などを使うとよいでしょう。

2. 湯引きをします

小さめの鍋に水と酒を入れ、火にかけます。

沸騰したら火を弱め、洗った白子を入れて1分ほど茹でましょう。

表面が白くなったら、白子を取り出し冷水にさらします。

3. 血管を取り除きます

白子の赤黒いすじの部分(血管)を取り除きます。

包丁の先などを使っても良いのですが少し危ないので、つまようじなどの尖ったものを引っ掛けるようにして取ると良いでしょう。

血が残っていると臭みの原因になるので、流水できれいに洗い流し、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。

これで下ごしらえは完了です。

すぐに調理をしない場合は、キッチンペーパーで優しく包みラップをして冷蔵庫へ。

日持ちしないため、翌日には使い切るようにしてください。

[おすすめレシピ]鮭の白子ポン酢

下処理をした鮭の白子を一口大に切り2~3分茹でた後、冷水にさらして締めるだけの簡単なレシピ。

お好みの薬味とポン酢、鮭と同じく秋が旬のすだちを絞っていただきます。

シンプルに素材の味を楽しむことができて、日本酒がすすみます。

[おすすめレシピ]鮭の白子と秋野菜のバター醤油ソテー

一口大に切った白子に塩少々で下味を付け、小麦と片栗粉を1:1の割合で混ぜたものをまぶします。

サラダ油を熱したフライパンでカリっとするまで焼いたら、仕上げにバターと醤油を加えて出来上がり。

今回は、秋が旬のさつま芋と蓮根も一緒にソテーしてみました。

根菜のみならず、きのこ類や春菊やほうれん草などの葉物野菜もよく合います。

白ワインのおつまみにも。

文・写真:いくみ
美大で建築を学び、リノベーションやインテリアデザイン事務所を経てフリーに。現在は、グラフィックやウェブなどのデザインをメインにお仕事をしています。 ペットは猫の「なめろう」とイモリの「ゆきち」。
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今日のなめろう vol.3

彼の名は、なめろう。

ビビりな性格で、来客があると絶対にソファの下から出てこない。

インターホンが鳴れば、瞬時に玄関から一番遠いところに移動してそこから様子をうかがう。

中に鈴が入っていてチリリンと鳴るおもちゃのボールが怖いらしく、自分にむかって転がってくると逃げ回る。

にもかかわらず、普段の状態が無防備すぎる。なぜなんだ。

いつも、そこらへんの床に落ちている。

だらしなく腹を出し、虚無な顔をして。緊張感の欠片もない。

落ちているぶんには構わないのだけれど、物音を立てるたびに飛び起きるのはやめてほしい。

まるで被害者のような顔をしてこちらを見るけれど、分かっていたことじゃないの。

そこは通路なんです。なのになぜ、こちらが気を遣いながら通らなきゃいけないんだ。

そう思いながら、いつもふふ、と笑ってしまう。

きっと、これは心を開いた相手にしか見せない姿なのだろう。そう、信頼の証。

光栄です、と言いながら、今日も落ちてる猫を踏まないように気を付けて歩く。

文・写真:いくみ
美大で建築を学び、リノベーションやインテリアデザイン事務所を経てフリーに。現在は、グラフィックやウェブなどのデザインをメインにお仕事をしています。 ペットは猫の「なめろう」とイモリの「ゆきち」。
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うつくしき郷土玩具 vol.2「起き上がり弘法師」

福島県会津若松市の郷土玩具といえば、首がゆらゆら揺れる牛の張り子「赤べこ」。

公園の遊具やプラモデルにもなっている人気の工芸品です。

ずんぐりしたフォルムとゆるーい動きは、見ているだけで癒し効果抜群。

ファンが多いのも納得できます。

しかし、会津若松には、そのさらに上を行く究極の癒し系張り子があるのはあまり知られていません。

その名も「起き上がり弘法師」。指で弾いて倒してもぴょいっと起き上がる、あの玩具です。

福岡市にある民芸品と郷土玩具のお店・山響屋さんのポップアップイベントで、ふと目に入ったこの張り子。

手作り感たっぷりのゆらいだかたちと、なんとも言い難い表情は、まさに癒し系。

親指の第一関節ほどの小さい人形ですが、しっかりと起き上がります。

これは絶対に買わなければ。

話を聞くと、家族の人数よりも一体多く迎えて幸せを祈る風習があるのだそう。

一体一体の個性が強すぎて選ぶのに時間がかかってしまったけれど、

そんなところも含め、愛おしく思えるのです。

文・写真:いくみ
美大で建築を学び、リノベーションやインテリアデザイン事務所を経てフリーに。現在は、グラフィックやウェブなどのデザインをメインにお仕事をしています。 ペットは猫の「なめろう」とイモリの「ゆきち」。
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